Polyunus

ポリウーヌス(多と一):「日々改善」をモットーに、1型糖尿病患者が多面性を表現し、磨きをかけるためのブログです。

糖尿病10周年に考える、朝の高血糖

 

めでたくもなき、10周年イヤー

気がつけば今月、1型糖尿病発症から10年が経っていました。

 

発症したのは高校1年16歳の冬。体調の異変を機に病院で検査を受け、12月末に血液を採りました。

 

極端な喉の渇き、そして頻尿症状に対して漢方薬が処方されました。

 

漢方薬は力及ばず・・・相変わらず異変は治らぬまま年始に血液検査の結果を聞きに再度病院に行くと「糖尿病です」とのことでした。

 

デジタルネイティブな私は、当然事前に症状をネットで調べて「糖尿病かもしれない」と予感はしていたのです。覚悟はありました。

 

そんなこんなで10年。もう当たり前のように病気と付き合っているわけですが、いまだに血糖値の機嫌というのは分からないもので。

 

期待の彗星、リブレ

昨年春にフリースタイルリブレという24時間血糖測定器を使い始めて、ライフログを採取するにつれて色々と見えてきました。

 

その中いまだに悩まされているのが、起床後の高血糖です。

 

健常者なら100前後が正常値とされる空腹時血糖値に対し、私の起床後血糖は200~300になりがちなのです。

 

寝る前にはしっかり血糖値を低く抑えていても、翌朝かき乱されていることが多々あります。

 

なぜなのか?フリースタイルリブレのおかげで見えてきたのは、夜間にかなり上がっているということです。夕食後から寝るまでに時間があっても、起きている間はあまり上がりません。何といっても就寝中に上がるのです。

 

10年もこの病気をやっていて、今更こんなことに気が付くなんて自分でも驚きですよ。

 

ひょっとすると高校生当時はこれほど起床後の高血糖に悩まされていなかったのかもしれません。なるほど一定期間の血糖値の高さを表すHbA1c(ヘモグロビンA1c)も今よりずっと良い数値でしたしね。

 

過去を羨んでもしかたないので、前を見ましょう。リブレを始めてから漠然と、「前日の夕食で食べ過ぎると翌朝高血糖で目覚める」ということが分かってきました

 

極端な話、何も食べずに寝ると翌朝逆に低血糖を引き起こすこともあります。これは24時間以上効くような「持効性」インスリンを1日1回打っていて、その量が多いためと思われます。量が少ないと日中高血糖になりますから、調節が難しいんですけどね。

 

さて、ということは何も食べなければ低血糖なのにたくさん食べると高血糖が起きるわけですから、きっと高血糖のトリガーは「大食」なのだなと思いました。

 

人体実験

で、シリコンバレー式 自分を変える最強の食事の考え方を適用します(何度も登場させてすみませんね、目下熟読中なもので)。

 

生活上の行動と、それに対応する結果を観察します。いわゆる「バイオハック」です。私も自分の体でバイオハックしてみました。

 

今回のバイオハックに際して、仮説は以下の通りです。

  • 前日夕食における炭水化物(糖質)の摂りすぎが、起床後高血糖を引き起こす。
  • 前日夕食におけるタンパク質の摂りすぎが、起床後高血糖を引き起こす。
  • 前日夕食における脂肪の摂りすぎが、起床後高血糖を引き起こす。

糖質編

糖質にかんして言えば、先日帰りが遅かったときに図らずも実験してしまいました。

 

そのときのメニューはこれです。

  • ヨーグルト200g(国産生はちみつがけ)
  • バナナ1本
  • みかん1個
  • せんべい

目立った栄養は炭水化物のみ!こんなの久々です。潔いですね。

 

食前血糖値100の状態で超即効型インスリンを合計6単位打ちました。食後2時間ほどで再度血糖値を測ると、176でした。なかなか良いコントロールです。

 

23時くらいに食べて、2時間経たずに寝たと思います。つまり、夕食の影響はかなり出るはずでした。

 

しかし結果、翌朝は見事に低血糖を引き起こしました。56です。

 

ここから「糖質は就寝中の血糖値上昇に関係ないのではないか」という暫定的結論を導きました。

 

タンパク質編

今度はタンパク質に疑いの目を移しました。

 

しっかり実験をやる気持ちで取り組んだので、写真も撮りましたよ。

 

メニューは・・・

  • 冷ややっこ&大豆

f:id:houkus:20190111064119j:plain

大豆だらけ
  • のどぐろ姿煮(レトルト)

f:id:houkus:20190111064127j:plain

  • キャベツ納豆(茹でキャベツ、納豆4パック、ツナ水煮2缶、きざみのり、マヨネーズ、すりごまなど)

f:id:houkus:20190111064151j:plain

ごちゃまぜにします
  • ソイプロテイン20g

f:id:houkus:20190111064158j:plain

  • チーズオムレツ(平飼い卵3個)

f:id:houkus:20190111064201j:plain

タイムがよく合うのです。

 

糖質はさほど多くないと判断し、超即効型インスリン6単位を打ちました。食前133→食後95というこれまた名コントロールです。

 

翌朝蓋を開けてみると、血糖値は159。まあ、まずまずです(↓画像はリブレによる予測値のため実測値とズレあり)。

f:id:houkus:20190111064205j:plain

 

200とか300に跳ね上がらなければ、今の私にとってそんなに問題ではありません。

 

タンパク質に対する疑義も一応晴れたようです。

 

脂肪編へ続く―

次は脂肪編、と考えています。ひょっとするとここでも血糖値上昇の犯人は見つからないかもしれません。

 

栄養素と栄養素の組み合わせで事が生じている可能性も十分あるからです。

 

しかし、とりあえず単体テストは試さざるを得ません。

 

今のところ考えているメニューは以下です。

  • MCTオイル、オリーブオイルたっぷりのレタスサラダ
  • アボカド
  • 平飼い卵のオムレツ
  • キャベツのごま油炒め

 

卵はタンパク質も含むので微妙ですが、一方で貴重な脂肪の源として採用予定です。なんてったってそれ以外に適切な脂肪が見つからないのです。

 

実験次第、結果をお知らせします。