Polyunus

ポリウーヌス(多と一):「日々改善」をモットーに、1型糖尿病患者が多面性を表現し、磨きをかけるためのブログです。

慶應大学 岸教授の話を聞いて:生産性向上が急務

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Citrix Synergy

 

先月、仕事の都合でCitrix Synergy Direct Tokyo 2018に参加してきました。

 

仮想デスクトップなどのシンクライアントソリューションでおなじみのCitrix社が主催するイベントです。

 

丸一日参加してきました。自分なりに考えること、得られたことがたくさんあってよかったイベントです。

 

「働き方改革」というキーワードが前面に打ち出されていた今回。午前中は大きなステージで基調講演が行われ、複数人のゲストが登場しました。

 

本記事では、テレビでもおなじみの慶應大学大学院メディアデザイン研究科教授の岸さんのお話を取り扱います。IT系のイベントの中にあって、一番汎用的に大事なテーマだったので。

 

要約を載せ、その後感じたことをコメントするスタイルにします。

 

 

要約

日本経済にとって、生産性を高めることが最重要課題である。

 

景気が良くなったと言っても、長期的な経済成長の指標となる「潜在成長率」はバブル崩壊直後と今とでそう変わらない。潜在成長率を高めなければならない。

 

2020年には東京オリンピックが開催される。だがオリンピック開催と言って浮かれていられない。過去のデータを見れば、オリンピック開催国のほとんどはその後急速に経済が悪化している。

 

それに加えて人口減少、高齢化と厳しい状況は続いていくだろう。

 

潜在成長率を高めるには、生産性を高めることが必要。

 

人口が増えれば労働力が増えるため生産性がおのずと高まるが、それは見込めない。個々人が今以上に生産性を高める努力をするしかない

 

日本はアメリカの半分ほどの生産性しかない。幸か不幸か、伸びしろは残されている。

 

では生産性を高める主体は誰か?政府ではなくて企業側、プレイヤー側なのである。

 

政府が「働き方改革」として残業の上限規制を打ち出したとき、海外のヘッジファンドからは悪評が挙がった。

 

欧米からすると毎月の=短期的な残業規制はマイナスである。スキルを身に着けるべき若いうちにたくさん働くべきだと彼らは考える。長期的な視点で見てたまに長めの休みを入れることによってバランスを取っているのである。

 

ところで生産性を高めるにはどうすれば良いのか?①時間あたりの効率を上げること、②イノベーション創出である。

 

①はテレビ会議などによって時間を有効に使うこと。②は個人の創造性を発揮すること。そのためには普段と環境を変えてみることが重要。

 

副業をすることでイノベーションが生まれる可能性もある。多様な知識と経験を組み合わせる必要があるのだ。

 

残業規制によって生まれた自由時間をいかに使うか、個々人が考えなければならない。仕事に必要なスキルを身に着ける時間とすべきである。

 

オリンピックは世界中の視線を集めるチャンスでもある。それまでに死ぬほど努力して働き方改革を一人ひとりが進めなければならない。

 

感想

モチベーションを刺激される内容でした。

 

まず、急いで生産性を高める努力に踏み切らなければならないなと感じました。

 

時代は移ろいゆくので、過去の人がどうだったかばかりを気にしていても仕方ありません。

 

親世代との状況の違いを加味しないと「両親がやってこれたのだからそのやり方を踏襲すればよい」というところに安住してしまいます。同じようにうまくいけばいいのですが…。

 

制度が整うのを待つのではなく、生産性の主体として身の回りのできることからやるべきです。

 

海外のヘッジファンドの人たちの話には面食らいました。

 

朝7時にはオフィスに行って、帰りが22時。それも週6日働くことはザラのようです。その代わりにバカンスを取れるわけで、長期的なバランスを保ちます。

 

私の支持する論「残業(長時間労働)ばかりしていても生産性は上がらない」は、時と場合によるかもしれません。

 

というのも、詰め込むべきときに詰め込むのは確かに能力のステップアップを加速させるだろうと思ったからです。

 

私自身、大学時代に技術偏重の音楽サークルで5泊6日の合宿に何度も参加して、狂ったように練習したおかげでドラムのスキルが磨かれたと自負しています。

 

高校受験にしてもそうです。投げ出したくなるほど勉強と向き合って向き合って…第一志望への合格を手にしました。それで今があります。

 

能力開発への投資は怠ってはならないと反省しました。

 

そして最後に生産性向上の手段の一つ、イノベーション創出についてです。

 

イノベーションと聞いても何がなんだか、自分とは縁遠い存在でした。いや、今もそうです。

 

ですがきっかけとなるのは環境の変化なのだと知ることができました。

 

古き良き日本の労働環境というのは固定的で、イノベーションが生まれづらくなっています。

 

この状況を打開するにはオフィスの環境を変えてみたり、あるいは副業をしてみたりすることが考えられます。

 

岸さん自身、たくさんの仕事をされているそうです。政策立案にかかわったり地方顧問をやったりエイベックス役員をやったりテレビ出演したり…。

 

ある分野で培った経験が別の分野で役に立つことは多分にあるそうです。狭い世界に閉じこもっていないで広い世界を見るべきだなと感じました。

 

おわりに

さて、本日は生産性向上をテーマとした記事でした。

 

私の場合、次の取り組みが生産性向上につながりそうです。

  • 社内での効率化(個人レベル、プロジェクト参加)
  • ブログ運営

 

ブログ運営というよりは、その中でさまざまな内容を取り扱うために日々学習していることがいつか花開けば嬉しい次第です。

 

(岸さん、「コスプレの人」ぐらいの印象しかなかったのですがとんでもない誤りでした;)