スイスで触れた人の優しさ
たまにはスイス旅行のことを書いてみます。忘れないうちに・・・。
街中で
チューリッヒに着いた当日、それに気が付きました。
スイスの人の優しさです。
右側通行の道路に戸惑いながら左右を確認して道路を渡ろうとしていると、遠くの方から車が近づいてきます。
「うわーまたフォルクスワーゲン。外車ばっかりだー」などと当たり前のことを思いつつです。
少し距離が近いので渡らず立ち止まろうとすると、向こうも速度を落とし始めます。
ついに車がストップしました。歩行者優先が徹底しています。
これ、この一回だけでなく旅行中に幾度も感じたことです。
日本ではどうかと言えば、逆にスピードを上げて突き抜けるパターンがほとんどだと感じます。歩行者の近くを通り過ぎるときでも徐行なんて基本的にしません。
心の余裕の違いを感じました。
なんだか、日本の現状を相対的に知るような思いでした。なるほど幸福度ランキングにもばっちり現れていますよね。
※少しだけスイスをdisっておくと、歩行喫煙は日本以上に跋扈していました。若い女性でも結構吸っていましたね。この点は伸びしろに期待です。
店内で
これは広く言えば欧米諸国に当てはまるのかもしれませんが、どんな商店に入っても普通のあいさつ(HiとかHelloとか)が聞こえてきます。
文化の違いだとは思います。でも形式的に「いらっしゃいませ~」と言われるよりもどこか心理的距離が近いように感じるのです。
日本のように「いらっしゃいませ」だと返す言葉が無いですからね。「参りました~」とか言うわけにもいきません。
それが「Hello」なら「Hello」でしっかり打ち返せるのです。
レストランに行けば、結構素直な会話が飛び出てきます。
友人と私がZermattでなかなか激しめのアクティビティに興じた後、疲れ切った状態で夕食を食べに入ったレストランがありました。
疲れているので、つい調子に乗ってかなりの量を頼んでしまいました。
「注文は以上です」と伝えると、「That's it ? You are hungry !」と。意訳すれば「心残りはないですか?腹ペコなんですね」といったあたりでしょうか。
こういう何気ない会話を楽しくできるのが良いところだと思います。日本だったら、おばちゃん店主が常連客の学生に言うのは想像できます。でも何でもない店員と客でそれが出るでしょうか。
ちなみにこんなものを頼みました。ほかにも友人とシェアしたサラダ、チーズフォンデュがありました。チーズフォンデュの写真撮り忘れです・・・。
Bratwurstって牛肉で作ったソーセージだったんですね。今まで知りませんでした。
シンプルな塩味にバターを添えて、いただきます。カルパッチョ自体は非常に柔らかくて美味でした。
山上で
Zermattでは前日に思い立って弾丸スキーも敢行したのですが、そこでもみなさん優しくしてくれました。
私はスキー初心者です。物心がついているのかいないのか分からないくらいの頃に一度だけスキーに行ったことがあります。
すなわち今回が事実上の初挑戦でした。
スキーの技術が無いので、当然転びまくります。現地の人はさすが、うまいです。誰一人転んでいません。
私が転んでいると、勝手に避けてくれます。私がのろのろ滑っていると、勝手に避けてくれます。
そんな中、派手に転び散らかしてストックやスキー板を吹き飛ばしたこともありました。すると後ろから颯爽とそれを持って私のところまで届けてくれる人たち。
本当に助かりました。転んだ状態から起き上がって元来た道を戻るのはかなりの手間ですからね(転んで滑ってしまった距離に比例)。
「Are you okay ?」と何度も助けてもらいました。時にはスキー板を履くのを手伝ってもらったりもしましたね。「この先は危ないから違う道を行った方が良い」など、大変有益な情報ももらいました。
どんな分野でもそうですが、初心者に優しくありたいものですね。
まとめ
人と人との距離が近いのは、日本では体験できないポイントだと思います。島国なのに皮肉なもので、物理的距離は近くても逆に心の奥を開かず、狭い世界で生きているのが私含めた日本人だなと感じました。
さまざまなことに対する寛容さを磨きたい思いです。
殊に満員電車の中など、心的余裕を失っている場合は注意した方が良さそうですね。
きっとそういう社会の方が幸福度も上がるはずです。