働き方改革につながる「多動力」とは?
『多動力』読みました。
Amazon Prime会員なので、今なら無料で読めます。ありがたい話です。
本屋でよく見る本だし、と思って軽い気持ちで紐解きました。結果的には読んで良かったと思っています。
文体からにじみ出る堂々とした自信に引っ張られる気持ちでした。
私なりに、この本は「働き方改革の書」だなと見ています。なぜそう感じたか、簡単に見ていきますね。
インターネットによる産業の壁崩壊
ITの発展でインターネットが浸透した昨今、産業ごとのタテの壁が崩れてきていると言います。
昔なら産業ごとにギルドのようなものが形成されており、そこに飛び込んで初めて情報が得られたわけです。
それが今やインターネットにより情報へのアクセス性が飛躍的に高まりました。
だからこそ、色んな分野に携わる人=越境者が必要なのです。そのために多動力が重要です。
日々ワクワクしているか?
1つのことに10000時間捧げれば、「100人に1人」の人間になれるそうです。
ということは異なる2つの分野で「100人に1人」になればそれだけで10000人に1人の逸材です。
まったく関係なさそうな二分野にまたがっていることが実はとても貴重なことで、そこから飛び抜けた発想が生まれると理解しました。
そのためには何か夢中になれることが必要です。ワクワクするからこそ集中的に取り組むことができます。
堀江さんの多動力の源泉も、これだと言います。ワクワクすることを毎日やっているだけだと。「自分の糧になるだろう」とか、考えていないわけですね。
見切り発車的におもしろそうだと思えることに飛び込むのが速そうです。頭で考えるより先に「なんかワクワクする」ことが見つかれば飛びついちゃうのが良いでしょう。
私も普段の仕事ではありがたいことに興味のある分野に関われていますし、好きなように探求できます。
たぶんこの熱がなければ成果もそれほど生み出せずに終わっていると思います。
多動力を発揮する時間感覚
実際に数多くのプロジェクトをこなすには、時間をうまく使わなければなりません。
まず、電話は相手の時間を奪うものだと考えましょう。
これは『ライフハック大全』の堀さんも言っていました。確かに、一方的にかかってきて強制的に時間を奪うツールです。
堀江さんは隣にいる部下にもメールやメッセンジャーで指示を送るそうです。
今や私の会社でも電話、メール以外のコミュニケーションツールが用意されていますから、積極的に使っていきたいと思いを新たにしました。
仕事で重要なのはスピードではなくリズムです。「あれをやってこれをやって…」と計画していた仕事が急な割り込みによって崩れるほどの悲劇はありません。
何かに取り掛かったとき、しばらくは頭がその分野のモードに切り替わりますよね。それをうまく利用してできるときにできるだけ仕事を進めてしまうのが得策ではないかと感じました。
自分のリズムをつかみ、自分の時間を生きることが大切です。
他人の横入りや、やりたくないことをやらされているときは「他人の時間」を生かされているわけです。
大人数の会議に参加しているときなど、明らかに自分と関係のない話が進んでいる場合は自分の時間を生きるために別のことをする勇気を持ちたいと思いました。
スマホの普及によって隙間時間はあらゆる作業の時間と化しました。
時間に対する意識を高め、少しでも身になる行動を取りたいものです。
人目を恐れず手を挙げる
先の話に通じますが、チャンスが来たら飛びつきましょう。
機会があっても、そこですぐに手を挙げる人は少数です。手を挙げるだけでもかなりの逸材になれます。
堀江さん的には「バカになれ」です。先々のことを考えて消極的になるよりは、何も考えず飛びつく「バカ」になった方がうまくいくのだそうです。
このことは、日本人にとっては顕著ですよね。まわりから変に思われないか、などと気にします。
しかし誰も自分には興味がないのです。私もこのブログをやっていて常々思います。
「自分のことを見てほしい。でも他人のことに興味はない。」が人間の真の姿ではないでしょうか。
そう考えると恐れることは何もなく、やりたいことをやって言いたいことを言って食べたいものを食べる―そんなストレスフリーな生き方が誰にでもできると思いました。
すでに持っている資産や資格などといったステータスも、それに引っ張られて動きが鈍くなるくらいなら捨ててしまった方が楽です。
「これを持っているから何かできないだろうか」と考えるのは手段と目的の取り違えです。「あれを実現したいからこの資格を取ろう」というように、目的があってはじめて手段としての資産・資格が必要となってくるのです。
私は結構この「手持ちのカード」に引っ張られる傾向にあるなと思ったので、反省しました。
多動力を得るにはゼロベースでやりたいことを考える必要があります。「今持っているもの」で考えるのではなく「やりたいこと」を中心に据えて考えるのです。
Just Do It
つまるところ、思いつきを片っ端からやってみることが大事で、それが多動力につながると解釈しています。
1つのことに徹底的に取り組むのも良いですが、80点まではそれなりの努力でたどり着けてもそこから先はいばらの道です。
私もボルダリングによく行きますが、最初のころと比べてなかなか成長できなくなりました。
それもそのはず、たまにジムに行けば毎回見る顔がちらほらいます。その人たちは自分よりも圧倒的に努力しているわけです。それでこそ上級者になれるのだと思います。
したがって垂直に掘り下げていくよりは、水平に展開していく能力が個性になりそうです。
「あれもこれも、そこそこできる」という能力が意外と求められるようになるかもしれません。副業させるからこそ生まれるイノベーション、という話にも通じるものがあります。
私も多面性を発揮できるよう、努めていきます。