熟練の駆逐
病院の日でした。
仕事を早退しつつ、裁量労働制なので「これは制度上早退とは言わないな」と考えていました。時間を売るのではなく成果を売る人間になれたのが未だに嬉しさを引きずっています。
さて、私が通っているのは都会のある駅前にある大学病院です。
血糖測定機の導入の関係で大きな病院になったのが今年の春でした。
人が多いので待ち時間は長いです。いつも15:30に診察予約しているので15:30少し前に診察カードを機械に通します。
(実は会社を15:00に出て、徒歩で向かうぐらい近いです。)
採尿、採血を済ませてから診察を待ちます。
何度か来て、どうすれば効率的に動けるかはだいたい確立されました。
まず初めの診察カードを入れるところでスタートなのは当然として、その後はどこにボトルネックがあるのかを探りました。
初めて来たとき、先生に「長い時間お待たせしてすみません」と言われたので、「検査結果で時間がかかっていたりするんですか?」とやんわり聞いてみるとそんなことは無さそうでした。
これで単純に診察がボトルネックであることは明らかになりました。
今日も診察までのプロセスを注意深く見ていましたが、採尿と採血の検査がボトルネックではないとすると他には時間短縮できるところが残っていませんでした。
たとえば採血後に診察待ちで受付に声をかけるときも、スタッフに伝えただけであって特にシステム上の変化(診察待ちステータスになるなど)は無さそうでした。
で、私の場合自主的に薬の量を考えてコントロールしているので、診察時間はごく短いです。
検査結果を基に現状を伝えられて、ちょっとした治療のアドバイスをもらうだけなので10分ぐらいですかね。
終わって16:30。ここから病院を出るまでが待ちます。一応システム化されているところはされていて、番号札を発行して呼ばれるまで待ちます。
まずは「診察終わりました報告」で、これを10分ぐらい待ちます。続いて会計待ちにも10〜20分。
支払いを終えたら病院の外にある薬局で薬をもらってフィニッシュです。17:30になりました。結局定時(があったころの定時)に帰る感じに。
■テキパキの裏側
病院の事務の女性(もしかして事務は全員女性?)はテキパキしている印象があります。
職場が醸成するのか・・・などと考えていたら、ふとある仮説に至りました。
1日に何度も同じ作業を繰り返しているうちに、最適な経路が確立されたという仮説です。
だから何かを患者から質問されたときに、(一聴冷たい感じで)「○○に行ってください」とか指示が即座にできるんだと思いました。
その裏には、正直ITによる代替が行われないだろうかと期待していました。
既述のとおり待ち時間がとにかく解せません。お会計を計算するだけでなぜあんなにも時間がかかるのか。
どんな事情があるのか知らないので滅多なことは言えませんが、最適なシステムを導入すればボトルネックが改善されて1日に何万分という時間が創出されそうだなと空想していました。
以前Nutanixのフォーラムで医療関係の方の講演を聞きました。病院は色んなシステムが別個に導入されて、統一されていないそうです。
つまり、現状ではそのシステムとシステムの間を人の手でつないでいるから時間がかかっているのではないかと思ったのです。
あくまで憶測ですが。でもどう考えても投入されている人員が多いんですよね。
システムと、それを理解できない患者の差(デジタルディバイド)を埋めるべくして投入されるだけの人員がもったいないなと思いました。
「○○番までの方お並びください」なんて逐一アナウンスしている事務の方がいるんです。そんな情報は画面を見れば分かるんですけどね。
しかしそういった仕組みに疎い患者のために、なのか、ヒトが投入されてしまうわけです。
改善に期待しつつ、我々IT技術者がこういうところに切り込んでいかないと労働力不足は永遠に解決されないだろうなと思ってしまいました。