転ばぬ先の知恵
朝早く出勤するようになって、なんだか時間がうまく使えているような気がします。
ほかの人より一段高い丘から勤務時間を見下ろして眺めているかのような、つまり自分の時間を手中に収めているような感覚で、数々のタスクを処理していけます。
パレートの法則
そのおかげで、未着手タスクの準備に割く時間ができました。
今月上旬のミーティングで私が問題提起したことから私が新しく作ることになっ(てしまっ)たドキュメントがありました。製品の手順書なので、検証を伴います。少し腰が重たいです。
目下注力している別の製品ドキュメントがあり、そちらが残った状態ではほかに手を広げられないというのが普通の考えでした。
しかし早朝をうまく使うことにより時間的自由を手にした私は、「早めに着手しておくか」という気持ちになったのです。
近くの他課との連携が必要なこともあって少し気乗りしない感じではありましたが、思い切って検証の準備をはじめました。協力してくれる他課の先輩に対する挨拶兼相談メールを飛ばしました。
すると、いくつか有益なアドバイスや情報をもらうことができました。「着手」と言うには十分なほどです。
とりあえず機材さえ確保できればいつでも検証開始できるレベルにまではたどり着くことができたのでした。
本日のミーティングでは、この件について尋ねられたときに課の先輩は「さすがに未着手だと思うけど」という前置きを言ってくれました。
ですが、すでに準備は完了していました。淡々と「機材さえ揃えばいつでも検証できる状況です」と伝え、どことなく優越感に浸ることができました。
まあ、美しく計画的にタスクを処理することが目的で合って、優越感が目的ではないのですが。
もう一つ、静かに人知れず着手しているドキュメントがあります。こちらは既存のドキュメント(私一人で作ったもの)の改版を予定しています。
一応マネージャーと相談して決めた10~3月の個人目標のうちの1つになっています。
ギリギリになって着手するよりは、今からネタ探しをはじめたほうが良いはずなので、そうしています。とある製品についての品質向上ドキュメントなのですが、問い合わせ対応の履歴を参考に先輩と後輩の意見も募りながら項目を考えている最中です。
「期待以上」
相手の期待を超えた取り組みを行うというのは楽しいものです。
また別の例ですが、私の酸化しているOCR(光学文字認識技術)を使った社内効率化プロジェクトで、簡易検証候補に挙がったソフトが4製品ありました。
プロジェクトメンバー4人にそれが2製品ずつ割り当てられ、各メンバーは担当製品を評価するということをやっていました。
早期段階で着手してみると、意外とスルスル進みました。2製品はあっという間に終わり、「ついでにもう一つぐらい検証してみようか」という気になりました。
で、やり始めると今度は「どうせなら他人が思いつかないくらいやりこみたい」と思ってしまいました。つまり、4製品すべてを検証するというわけです。
「すべてやる」と決めたら案外できるものです。「2製品でいい」はある意味マインドブロックでしかないのです。「できればほかの製品も・・・」というリーダーの甘やかしワードを華麗にスルーして全部やってみたら、それはそれで楽しかったです。
その検証結果をまとめたものを送付したのが昨日です。そして今日、リーダーが私の席にやってきて一言放ちました。
「あれ全部やったの?すごいね、参考になりました」
こういう驚きを与えられたのは嬉しいことです。
内勤のエンジニアにとって、社内エンジニアが仮想顧客とも言えます。そんな顧客を驚かせ喜ばせ感動を与えられるよう、鋭意工夫して仕事していきたいと思います。