Avoidance Guidance
トラブル対応で2時間ほど遠隔地のお客さんとやり取りしました。
本部系の人間が本来やらないことなんですけどね。まあ拠点のエンジニアも多忙でしょうし、代わりにやっていました。
簡単に状況を聞いてはいたのですが、それだけでは解決策が分からず「まずは環境を調査させてください」となったわけです。
サーバーの操作をこちらからでも行えるように許可してもらい、作業しました。
長いこと対応し、先輩にも知恵を借りて、なんとか妥協点まで持っていくことができました。
何回も思ったことがありますが、やはり人に相談すると自分の思いもよらない解決策が出てきますね。この点は集合体として活動することのメリットを感じます。
■見えない不安
不安は、それを認識した時点でいくらか程度が落ち着くと聞いたことがあります。
そうです、出ましたメタ認知。相変わらず汎用性あって強いですね。
この対応を拠点エンジニアから依頼されたときは、漠然とした不安がありました。トラブルなので当然ではあります。
でも、何を解決すればいいのか冷静に洗い出して、その対処策でもうまくいかないときの代替策までストックしておくとだいぶ心に余裕ができます。
今回、問題の数は2つでした。そのうち片方は事前の情報から社内検証を行い、解決方法をストックしてあったのでもはや不安要素ではなくなっていました。
もう片方は結構厄介でした。いろいろな対応を行ったり原因切り分けを行ったりするなかでようやく「妥協できるレベル」まではたどり着けたという感じでした。
■戦闘と回避
前にも書いた、戦闘と回避で言えばトラブル対応は基本的に戦闘です。
起こった問題に対する最適な解決策を探り出し、直球勝負で解決するためです。
ですが、毎回そう簡単に解決策が見つかるとは限りません。そんなときにお客さんが「それなら仕方ない」と言って運用で回避してくれることもあります。
会社に入って間もない頃は、あらゆる問題を戦闘によって解決しなければならないと強く思っていました。でも現実世界は意外としなやかだなと今は思います。
「使い方を変えて回避します」というのはなんとしなやかな考え方ができるのだろうと感心します。
コミュニケーションを取るにあたって、この考え方ができる人同士だと非常にやりやすいです。
「仕様通りでなければダメ」という頑固な針穴に細い糸を通すために努力するよりは、針に糸を接着剤でつけてしまうぐらいの柔軟性があったほうが気力と時間を節約できるでしょう。
幸い、職場には回避モードの方がたくさん、お客さんも比較的そうです。
私個人としても生活の中でサービスを受ける側になったときに、サービスレベルが下がったとて軽やかに受け流せるくらいの器を持ちたいです。